夢はまだずっと遠くて
いまでも不思議に思うことがある。
9年前のあの日、偶然なのか必然なのか集められたメンバーたち。
彼らに出会えたあの日のこと。
音楽番組の生中継で1人ずつ名前を言っていたのを、ぼんやり見ていたあの日の自分のこと。
遠い遠いいつかの未来のきみたちは、どんな顔で、どんな世界で、どんなふうに笑ってるかな。
好きにならなきゃよかったって思うこともあった。アイドルなんて、ジャニーズなんて、って思うこともあった。いろんな世界があって、たくさんの好きがあって。適度な距離のまま応援できればそれでいいやって思うこともあった。
私が応援しなくても、彼らはきっと輝ける。羽ばたける。いつかきっと国民的アイドルになる。そんな根拠の無い、けれど確かな予感はずっと胸にある。
未熟で、まだまだで。そんなふうに彼らを形容し続ける自分こそが、変化についていけていないだけのちっぽけな存在のように思えてくる。彼らは変わったんだろうか。それとも、わたしが変わったんだろうか。
たとえ世界の果てだって行ける気がする、と高らかに歌う彼らの声。いまでも覚えてる、あの日やっと見つけ出せた、大事な大事な宝物のような9人。
わたしの青春は、いつかきっと終わりがくる。
前を向いて、ひたむきに、日々をこなすような毎日がやってくる。そうだとしたなら、わたしの青春は、ずっときみたちが持っていてはくれないだろうか。預けていていいだろうか。甘えていていいだろうか。まだまだだな、って、頑張ろう、って思うための若さを、ずっときみたちに任せていてもいいだろうか。
私の見えないところで、知らないところで、メンバーたちがメンバーたちらしく、それぞれ変わっていった。
さみしいとは思わない。なんでかな。遠くに行ったとも、思わない。彼らは彼らなりに、たぶん、変わっていないように見せかけてくれている。14歳くらいのまんま、変わってないって思える様にしてくれている。なつかしいという感情をいまだにくすぐってくる。
好きだっておもうことは、きっとなによりかけがえのない感情なんだと思うようになったのは、きみたちがいたからだった。
純粋に、きみたちを見ていたい、好きだってこんなに思えるのは、信じられるのは、なんでなのか、不思議に思うよ。
痛みも希望も抱えて、少しずつ大人になるその背中に、ずっとずっとエールを送ります。
たくさんの愛をありがとう。
たとえいつかまぶしくて見えなくなったとしても、それぞれのやり方で信じた道を進んでくれるなら、わたしはそれでいいんだ。
かっこいいきみたちも、かわいいきみたちも、ぜんぶまるごとありのままのきみたちでいて。
愛が導いてゆく先が、壁という名の扉を開いた先が、どうかどうか、きみたちを包む柔らかな未来でありますように。
Hey! Say! JUMP 9周年おめでとう!
ずっとそばにいてくれて、ありがとう。
10年目のこれからも、同じ歩幅で1歩ずつ、歩み続けて。
いつか、でっかい花火見せてください。
待ってるよ。
大阪神奈川間の夜行バスから愛をこめて
2016/09/24 Hey! Say! JUMP山田涼介担 しらゆき